八馬 ゆかり の思い

平成18年の3月、当時ヘルパー2級という名の講習を受け介護の資格を手にした私が初めていった現場は、訪問介護。介護初心者の私はたった1回の同行訪問でガン末期の高齢女性のお宅に夜9時から30分の身体介護の仕事に毎日入ることになりました。

する事は決まっていておむつ交換と口腔ケア、終わったら記録を書き、消灯して退室でしたが初心者の私にはかなりハードルの高い仕事でした。どんな風に話しかければいいのか、どれくらいの力を入れて介助してもいいのか、ここを触ってもいいのかダメなのか、どんな顔をしていればいいのかすら分からず、なんて辛い仕事なんだろうと日々考えていました。

あれから16年、気が付くと小規模多機能型居宅介護の施設長としてここにいました。

あの時の答えは全部、私と関わりを持ったすべての【人】が教えてくれました。

16年前の私は誰かの不安や不満は自分が考えて動いても何も変わらないと思っていました。

今の私は世界を救うことは出来ないと思いますが、自分の手が届く場所の些細な日常は守れると信じて、諦めるのではなく、自分が行動して挑戦し続けています。行動する事で何か必ず変わる、そう願う人が集まる、小さな動きがきっと大きな動きになる!と信じて行動し続けています。

ななゆめの里施設長 八馬 ゆかり

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